
STYLE-19
SHORT TRIP_1
ひとつまみのエレガンスと適度な引き締め効果を“ジレ”に求める
もちろんTPOによるのだけれど、休日をシャツ姿で過ごすことを非礼と考える人は珍しい。 聞いたところによると、世界主要都市でラフに近い服装で街を歩くのは、アメリカ西海岸、あるいは日本の大人だけ。 休日でもジャケットスタイルが基本なのだとか。 もうひとつ、街着について。 ここ最近は“都会的”であることが街着の最重要だけど、基本を紐解けば「シティカジュアル=タイドアップしたジャケットスタイル」。 リゾートにはリゾートなりの装いがあって、スポーツにはスポーツなりの装いがある。 たしかにそれはごもっとも。 着こなしで大切なのは、他人に不快を与えないこと。 だから、シーンに則した服選びは礼節に等しい。 でも、テーラリング文化の根付いていない日本。 しかも避暑地なんてケーションで、おもむろにジャケットを羽織るのは少々気張りすぎかも。 そこでジレが有効打になったりする。
とはいえ、ジレの単体使いって正しいの? なんて思うひとがいるかもしれない。 いまでこそジレはセットアップと揃いの素材が当たり前だけど、その原型はチャールズ2世の時代にあった。 当時ジャケット、ベスト、ボトムスは共布でなかった。 というより、別々の素材を組み合わせて嗜むのがはじまりだった。 ジレはジャケット同様にお洒落を主張するもので、ジャケットを脱いだ時に非礼と映さないための予備着。 そのため、単体使いをするものだし、エレガントな側面も持ち合わせている。 つまりリラックスを求めるロケーションで、上品を装う格好のアイテムなのだ。さて、せっかくの有効打、これをどう調理しようか。 今回のスタイリングはGIANNETTO〈ジャンネット〉のジレを主役に、シャツもGIANNETTO〈ジャンネット〉、ボトムスにはCIRCOLO1901〈チルコロ1901〉の組み合わせ。 青×白の爽やかな配色は、春夏の鉄板。ここにライトブラウンのジレで、ひとつまみのエレガンスと適度な引き締め効果を狙ってみた。 全体的にキレイめシルエットを構築しながらも、シャツはバンドカラーでボトムスはジャージー素材。 ここに妙な緊張やキメキメな厭らしさは必要ない。 だから無造作にシャツの袖をまくって、あとはジャケットのような感覚でジレをサラッと羽織るだけ。 たったそれだけだけど、どう? まるでパーティ終わりのように打ち解けた艶っぽさ、エレガンスの残り香がちゃ?んと薫るでしょ?
いつものコーディネートに取り入れるだけで新鮮な印象が味わえるGIANNETTO〈ジャンネット〉のジレ。
春夏らしいリネン素材を使い、落ち着きのある「ライトブラウン」カラーで仕上げたベストは、春夏の着こなしにぜひ取り入れたいアイテム。 ホワイトシャツやブルーシャツ、デニムパンツとも相性が良く、初夏の着こなしに取り入れやすいベストです。ヘンリーネックのアイテムとも相性も抜群です。
軽い素材で仕上げたGIANNETTO〈ジャンネット〉のバンドカラーシャツ
トレンドのバンドカラーをチョイスしたサッカー生地のブルーシャツ。 軽さとサラリとした生地感がこれからの季節にピッタリなシャツです。 シルエットは「ヴィンチフィット」と呼ばれる、「スリムシルエット」に「ダーツ」を組み合わせたフィット感のあるタイトな仕上がり。 裾を出して着る事を前提に、着丈も短く設定されています。 シャツをアウトしてジレと組み合わせると着丈のバランスが良く雰囲気の良いコーディネートを作ることができます。
シルエットが秀逸なCIRCOLO1901〈チルコロ1901〉スウェットパンツ。
チルコロが独自に開発したストレッチ性が高くコシのあるスウェット生地を使用したパンツ。 股上はやや浅く、程良くスリムなシルエットはジャケットを合わせても違和感が無いほどスッキリとしてキレイな仕上がりになっています。 ウエストの内側にはドローコード、外側にはベルトループが付き、どちらのスタイルにも対応が可能です。コンフォートな履き心地とは裏腹にスッキリとしたシルエットが特徴のスウェットパンツです。