Naoko's Styling Room大草直子が 今、会いたい人
vol.3 松井陽子さん
スタイリングディレクターの大草直子さんが今こそ会いたいと願うゲストをお呼びし、ジェンテ ディ マーレのアイテムを用いてお互いにコーディネートを披露しあう連載の第3回。今回はファッションエディター&ライターの松井陽子さんをお招きし、白パンツを主役にした装いをフィーチャーします。
Today's Guest...松井陽子
ファッションエディター&ライター。女性誌や広告、カタログの執筆や出演の傍ら、伝統的な藍染師である夫のブランド「LITMUS INDIGO STUDIO, Japan」のレディースのディレクションにも携わる。サーフィンが趣味で、湘南在住のライフスタイルに即した自然体な装いに特徴が。
Host...大草直子
ファッション誌編集者から活動の幅を拡げ、スタイリングディレクターへ。イベント出演やブランドとのコラボレーションを多数手がける。WEBメディア「AMARC(amarclife.com)」を主宰。『AMARC magazine』の編集長兼発行人。インスタグラム:@naokookusa

それぞれの女性像が
際立つ、
美しい白パンツの
着こなし
大草さん(以下大草):私が今会いたい人をゲストにお呼びし、ジェンテ ディ マーレの注目アイテムを私物と組み合わせてお見せする、通称「直子の部屋」。本日は、エディターやライターとして活躍する松井陽子さんにゲストとしてお越しいただきました! 実は陽子とは、大学時代からの長いつきあい。そんな彼女と、白パンツのコーディネートについてお話ししていきたいと思います。
松井さん(以下松井):こんにちは、よろしくお願いします! なんちゃん(大草さん)にご指名いただけてうれしいです。
大草:陽子とは大学のラクロス部で知りあったのだけれど、卒業後に同じ業界で働きはじめてからよく会うように。仕事も何度もご一緒させてもらっているよね。
松井:友人になってからの期間は、本当に長い! 大学生の頃の名残りで、今も“なんちゃん”って呼んでいるの。自慢の友人です。

大草:陽子は昔からとても風通しがよくフラットな性格で、一度もダウンしているのを見たことがない。海の近くに住んで、年中日焼けして、海に合う着こなしをしているのが“らしい”なあっていつも思ってるよ。
松井:そう、もともと窮屈なのが苦手で、基本的にカジュアルなスタイルが好み。今着ているアイテムもすごく着心地がよくて、ブランドの美意識が感じられるなあって。素敵なパンツはもちろん、私はニットトップスもジェンテ ディ マーレのものを着用させてもらったの。パンツは「SAYAKA DAVIS(サヤカ デイヴィス)」で、ニットは「ASPESI(アスペジ)」。


松井さんが着用したのは……

細部まで計算された、
一枚で決まるデザイン
一枚で決まるデザイン
「サイドのラインが内に入っていることで、脚がほっそりきれいに見える効果が。シューズはポインテッドトゥのヒールを合わせ、デニムの醸すカジュアルなムードの中にキリッとレディライクな雰囲気を漂わせました」(松井さん)
- Item Credit
- PANT'S 〈SAYAKADAVIS〉 ¥49,500 ※店頭でのみ取扱い

松井:なんちゃんの白パンツは、コーデュロイなのね。柔らかい印象がエレガント。
大草:そう。コーデュロイは、リブが浅めだとスリムでタイト、深めだとカジュアルな印象に。このパンツは「BRIGLIA 1949(ブリリア1949)」のものなんだけど、リブが浅いから、縦のラインが強調されて女性らしくスタイルアップして見えるの。だけどセンタープレスが入ったマスキュリンなデザインで、全体のバランスを今っぽくジェンダーレスにつくりやすい。色も温かみのある印象で、これからの季節はとくに着やすいと思う。
松井:こっくりしたホワイトが、カーディガンともよく合ってるね!
大草:ちょっとヴィンテージっぽく70年代風のイメージでまとめたくて、クラシカルなモチーフの入ったカーディガンやベルトと合わせてみました。靴は黒ではなくブラウンのスクエアトゥを選び、コーデュロイの風合いや、ナチュラルかつウォーミィな色合いとマッチさせて。


松井:私、白パンツを選ぶときは青みのあるカラーを選ばないようにしているの。パンツって服の中でも面積が広くて、パリッとフレッシュすぎる色だと、ほかのものとうまくなじまないことがあるから。でも今日の2本なら、どんなアイテムに合わせても、いかようにも着られそうだなあって。なんちゃんはどう?
大草:色に着目して選ぶのはおもしろい! 私はパンツを買うとき、形を見るかな。気に入った形のものがあると、色違いで複数枚揃えることも。自分の中で定番になっている丈のパターンが3種類くらいあって、クローゼットを開けるとずらっと並んでる(笑)。このパンツも、ちょうどそのお気に入りの丈のうちのひとつに当てはまるの。ボトムはスタイルの土台だから、ちゃんと似合うものを選ぶと着こなし自体が安定するんだよね。だからセレクトがとても大事。
松井:たしかに! 私、なんちゃんがファッションを語るときのことばの力がすごく好きだな。その説得力で「これ似合うよ」っておすすめされるとすぐに欲しくなっちゃって、今までもそれが決め手で買ったアイテムがたくさんあるんだよね。
大草:ジェンテ ディ マーレのアイテムも、二人で一緒に見ていたらどんどん買っちゃいそう(笑)。またゆっくりお買い物したいね!
大草さんが着用したのは......

親しみやすさと
スタイリッシュ感が共存した
ハンサムパンツ
「カーディガンやシューズにブラウンをチョイスして柔らかみを出しつつ、細めの黒ベルトでトラッドに引き締めました。すっきりと見えるこのタイプのコーデュロイパンツは春、秋、冬の3シーズン着られるお役立ちアイテム」(大草さん)
- Item Credit
- PANT'S〈BRIGLIA 1949〉¥25,300 ※店頭でのみ取扱い 11月入荷予定

デザイナーのルーツである日本の“余白”を愛でる美学に感化され、ミニマルさや未完の美を核にデザイン。上質な中にも自然の叡智やクラフトマンシップを伝える佇まいに加え、温もりと循環の輪を感じられる選択を大事にしている。

ナポリ東部で生まれたパンツ専業ブランド。クオリティの高さとオリジナリティに重きを置いており、ディテールに強くこだわった丁寧なものづくりを信条とする。上質なライフスタイルを追求する人の期待に応える製品を多く生み出し、ファンを集める。
大草:ほんのりスモーキーな深い色合いのニットと、ラインの美しい白パンツがとってもきれい。
松井:パンツは、ディテールがとても計算されているよね。デニム地のカジュアルなアイテムだけど、ポケットのつき方や内に入ったサイドラインなど、細かい部分にとても配慮してつくられているのが、穿いていてよくわかる。ニットは素材のよさはもちろん、おっしゃるとおり色が本当にきれい。なんともいえない、優雅で上品なカラーだよね。
大草:パンツの白と陽子の日焼けした肌とのコントラストがよく効いていて、かっこいい。加えてそのパンツ、ウエストから腰回りにかけてはピタッと体に沿っているけれど、股下からほんのり丸みを帯びたカッティングになっていて、脚がよりきれいに見える!