2019/12/27(金)

STYLE95 WOOL COAT STYLING_HEVO(イーヴォ)のコートとFILIPPO DE LAURENTIIS(フィリップデローレンティス)のニット、BRIGLIA1949(ブリリア1949)のパンツで仕上げたカジュアルコートスタイリング

STYLE96 WOOL COAT STYLING_HEVO(イーヴォ)のコートとFILIPPO DE LAURENTIIS(フィリップデローレンティス)のニット、BRIGLIA1949(ブリリア1949)のパンツで仕上げたカジュアルコートスタイリング

2019/12/27

STYLE-96

ビッグシルエットのコートを大人が楽しむには その2

 

前回(STYLE-95)で紹介したビッグシルエットコート。HEVO<イーヴォ>のそれは、ほどよくゆったりしたAラインにしてウエストベルトを備えており、そのドレープ感を自在に操れる代物だ。コーディネイトに占める面積の割合が多いアイテムということで、そのチョイスには厳正な目線が必要となるが、まさにそこにかなう一枚がこちらというわけだ。
パーカーをインした前回をストリート風アレンジと呼ぶならば、ここで提案したいのは、冬の色遊びといえるだろう。冒頭で指摘したように、コーデの面積が広いということは、それだけ、色の印象も強く残せる。とりわけメンズにおけるコートの色味は濃色が多い。トレンドカラーで変化を与えるのは、効果的にして常套手段のひとつ。
とはいえ、「色物」に関しては、二の足を踏みがちなのが男性ではなかろうか。それでも、2000年代初頭より、男性たちにもじわじわとファッショナブルなマインドが浸透しており、「色物」への抵抗感は薄れているといってもいい。実際、街角を見渡せば、ねずみ色のコートばかりという昭和時代は完全に過去のものとなり、実に多彩になったものだと感じ入る。
ここで提案したいのは、赤みの強いブラウン。日本の伝統色でいうならば、「海老茶」に近い色だ。今冬はブラウンがトレンドカラーであり、赤みが強いためにいわゆる「映え」がするもの。地味に見せたくないとて赤を着るとなると及び腰になるが、「海老茶」くらいの渋みのある色合いは、大人の男に色気を与えてくれる。ゆったりしたシルエットの海老茶色が歩くたびにゆらめくさまは魅力的だ。さらに言えば、トレンドのアイテムでトレンドカラーを採用するというトレンド合い盛りに。そう、1着で、形と色という2種類の冒険ができるのだ。
これをいかに着こなすか。基本はトーン・オン・トーン。同系の色味を随所に差し込むと巧みな着こなしに映る。ここでは、インナーにFILIPPO DE LAURENTIS<フィリッポ デ ローレンティス>のカラーニットをチョイス。ブルーのベースカラーに、こちらは紅葉を思わせるような煉瓦色。コートの色味よりは一段明るくなっている。
BRIGLIA 1949<ブリリア 1949>のパンツは、グレンチェック柄に。無地だと平板な印象となるが、細かな柄によって全体に奥行き感が生まれてくる。ライトなブラウンが混ざった「グレージュ」寄りのために、ブラウン系の統一感が生まれている。同様に足元は、OFFICINE CREATIVE<オフィチーネ クリエイティブ>のプレーントウで引き締め。コマンドソールを備えており、トップスに負けない重量感でボリュームのバランスも整えている。トレンドと聞くと、少々軽々しい気もするが、選びとこなしによって、結果的に渋みの効いた大人の着こなしが会得できるならば、悪くないのでは?

色だけでなく、あしらい方でも楽しめるHEVO<イーヴォ>のコート

ダブルブレストの2ボタンという個性的なルックスをもつHEVO<イーヴォ>のメルトンコート。幅広のフィッシュマウス風ラペルがアクセントに。付属するウエストのストラップは、後ろで調節することで、Aラインを絞り込んだり、両端をポケットにしまってあえて縛らないことで、ゆったり感を楽しんだりもできる。写真ではカジュアルに着こなしたが、渋めの海老茶色は、スーツスタイルを艶やかに見せてくれる。

美しいブルーと煉瓦色のメランジニット

インナーに選んだのは、表面を引っ掻いたシャギー感を残す、FILIPPO DE LAURENTIS<フィリッポ デ ローレンティス>のカラーニット。ここでは、海老茶色のコートに合わせて、煉瓦色のラインが胸にあしらわれたブルーベースの一枚を。2012年にイタリアはアドリア海沿岸の街、ペスカーラ生まれらしく、鮮やかな発色が魅力的。ベースのブルーもふくめたメランジ調のニュアンスある色みが、立体的に見せる。鮮やかな色なので、ダークカラーのアウターにおける挿し色使いも効果的だ。

ボトムスは、温かみのあるブラウン系で

色と形の面で「トレンド合い盛り」となるトップスを、大人らしくまとめあげるのが、グレンチェックのパンツ。BRIGLIA1949<ブリリア1949>のテーパードタイプは、2プリーツ入っており、こちらもトレンドとなる。つまりはトレンド3種盛り。それでも、ブラウンがかったグレージュの配色で、全体のトーンを崩さない。締めくくりは、OFFICINE CREATIVE<オフィチーネ クリエイティブ>謹製となるブラウンのプレーントウで、トーン・オン・トーンを補強。

Styling


HEVO〈イーヴォ〉コート

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FILIPPO DE LAURENTIIS〈フィリッポ デ ローレンティス〉ニット

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BRIGLIA 1949〈ブリリア1949〉パンツ

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記事カテゴリー STYLING