STYLE-91, JACKET STY…

STYLE91 JACKET STYLE_LBM1911(エルビーエム1911)のジャケット

LBM1911 GIANNETTO BRIGLIA 1949

2019/09/11

JACKET STYLE

オンもオフも凌駕する「ジャケット国民」の万能スタイル

夏が終わりを迎え、いよいよジャケットが楽しい季節が到来。1990年末からのクラシコ・イタリアブーム、そして2005年のクール・ビズなどを経て、ジャケット姿が格好いい日本のビジネスマンを多く見かけるようになった。
制服であるスーツがビジネスの主役。ジャケットはゴルフのお供、程度だった時代を思えば、隔世の感が拭えない。そして、いつしかジャケット姿は、平日のみならず休日の定番にもなっていったのだから、日本人男性のお洒落化には驚かされる。
かつてファッション評論家・馬場啓一氏が、2000年初版の自著『こんな男になりたい』において、「ジャケット国民と背広国民」があるとし、イタリア人やフランス人をジャケット国民、日本人や英国人を背広国民で、米国人はその半々、と分類する慧眼を見せたが、今やその様相は大きく変わったように思える。少なくとも、スーツ離れが叫ばれて久しい日本においては、徐々に「ジャケット国民」化してはいまいだろうか。
そう考えると、ジャケットの使い勝手、汎用性が求められるのは必然ってこと。オンでもオフでも着たいのは、着心地がいいジャケットというのは、今や「ジャケット国民」となった日本の諸兄ならば、当然の回答のように思う。
L.B.M.1911<エルビーエム1911>のジャケットは、まさにそうした代表格。イタリアの名門ファクトリーが作るパターンの良さはもちろんのこと、アクリル・ウール・ポリエステルを三者混としたホップサック生地は、温かみがあるのに軽量感がある仕上がり。
ジャケット上手にとっては、はき慣れたコットンパンツでさらりとやり過ごしたいところ。BRIGLIA1949<ブリリア1949>のワンタックパンツならば、時代感を漂わせることができるために適役となるだろう。GIANNETTO<ジャンネット>のシャンブレーシャツとEREDI CHIARINI<エレディ キャリーニ>のウールタイならば、オンもオフも自在に往来できる、万能なスタイルとなるはず。これを、ベーシックなプレーントウでまとめあげれば、日本人が得意とするアメリカントラッドな出で立ちに。
馬場氏がジャケットと背広の割合を「半々」としたアメリカ風のコーディネイトは、背広国民からジャケット国民に移行した「日本」らしい「ミクスチャースタイル」と呼んでも差し支えないだろう。

ニュアンスカラーの軽量ジャケットを巧みに

ジャケットの仕立てに定評のある老舗、ルビアム社が手がけるL.B.M.1911<エルビーエム1911>の混紡素材の一枚。ネイビーとブラウンをミックスしたことによる独特な表情は、大人のニュアンスカラーとして着こなしに奥行きを与えてくれる。

ニュアンスを生かしつつメリハリをつけるV ゾーンに

Vゾーンに選んだのは、GIANNETTO<ジャンネット>のシャンブレーシャツとEREDI CHIARINI<エレディ キャリーニ>のボルドータイ。ジャケットの素材感に合わせつつ、同様のニュアンスカラーながら、赤みを加えてアクセントとするあたりに、Vゾーンにメリハリをつけるコツがありそうだ。カジュアルなシャツの雰囲気を考慮すれば、オンでもオフでも使えるものだろう。

ジャケパンに奥行きを与えるボトムス使い

ボトムスは時代性を映し出す鏡。ジャケットおよびVゾーンだけではダメで。パンツと靴をまとめ上げなければならない。そこでパンツ専業ブランドのBRIGLIA1949<ブリリア1949>は、頼りになる存在。ワンタックが入ることで、テーパードのかかったコットンパンツは、独自のブラウンカラーでジャケットとタイをつないでくれる。足元に選んだOFFICINE CREATIVE<オフィチーネ クリエイティブ>のプレーントウも、塗りムラのある表面加工により、単なるブラウンよりも味わいを深くしてくれる。

Styling


.B.M.1911〈エルビーエム1911〉ジャケット

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GIANNETTO〈ジャンネット〉シャツ

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BRIGLIA 1949〈ブリリア1949〉パンツ

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¥25,300(tax in)


OFFICINE CREATIVE〈オフィチーネ クリエイティブ〉シューズ

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¥71,500(tax in)

STYLE-00 タイトル(demo)

ジェンテ スタイル90_GIANNETTO(ジャンネット)の3ピースセットアップ

GIANNETTO FILIPPO DE LAURENTIIS BRIGLIA 1949

2019/07/16

STYLE-90

”快適と上品のあいだ” をかいくぐる季節の王道、シアサッカー

暑くなるにつれ、着衣の数は減らしたくなるもの。年を追うごとに亜熱帯化を感じる日本ならなおのこと。一方で、肌の露出が増えると、今度は品格との戦いが待っている。脱げば涼しいかもしれないが、裸になるわけにもいかない。哲学者鷲田清一は、著書『悲鳴をあげる身体』において「ひとは楽な服がいいと言いながら、実際のところは、着ているか着ていないかわからないようなゆるゆるの服では不満である」として、「締め付けたり囲ったり」することが、自らの像を補強するものだと述べている。つまり、自己のアイデンティティを補強する点に、服の大きな役割があるということだろう。暑いと言って、着ていないかのような服を着たいわけではない。
だからこそか、我々はあの手この手で、暑いのに涼しげに着ることに骨を砕いている。そういう意味で、やはりクラシックの王道はうまくできている。代表の素材がシアサッカーだ。平織りとしぼが交互に配置されるストライプ柄。特に、ジャケット、パンツ、シャツあたりが主たる使用範囲であり、品の良さも漂うものだ。
ここに掲げるGIANNETTO<ジャンネット>のジャケットは、使い勝手のいい一着だ。イタリアのシャツブランドが、そのノウハウでジャケットに落とし込んだ一枚は、薄手の一枚仕立てで、シャツを羽織るような軽さが感じられるものだ。FILIPPO DE LAURENTIIS<フィリッポ デ ローレンティス>のネイビーTをインすれば、シックななかにもカジュアルな装いに。仕上げは、目がさめるように鮮やかな白パン。これは、BRIGLIA 1949<ブリリア 1949>の一本で、ストレッチが効いている点で、見た目だけでない快適さを提供してくれるものだ。
このライトジャケットに、Tシャツ&コットンパンツを合わせたお馴染みのトラッド感は、何よりもフレンドリーだ。クラシック至上主義者なら、ジャケットのインナーにTシャツは選ばないかもしれないが、今なら問題ない。そして結果的に、クラシカルなシアサッカー素材の「涼感」という記号性に、シックなネイビーと爽やかな白が重なって、上品さは高まっているのだ。
「上品でありたい」という自己アイデンティティーをキープしながら、夏の涼感を獲得する。往年のアラン・ドロンあたりにトライしてみてほしい気もする。

軽く羽織れる王道配色のシアサッカージャケット

シャツ作りがブランドの出自であったGIANNETTO<ジャンネット>による、ライトなシアサッカージャケット。王道である白×サックスのストライプながら、ピッチがやや広めである点に遊び心が感じられる。また、袖口は、ボタンおよび切羽なし。気軽にターンナップしたり、くしゃくしゃに捲り上げたりと、変化をつけて楽しむこともできる。

質の高い無地Tシャツをいかに着るかが大人の手腕

上質なTシャツであるほど、ジャケットと合わせた時の品格は高まっていく。その意味で、FILIPPO DE LAURENTIIS<フィリッポ デ ローレンティス>は適役。「クレープ ジョーゼット」と呼ばれる強撚のコットン糸により、通気性が高いうえに、シャリ感のある素材感で、ドライな着心地が得られるのだ。シアサッカーのシボの陰影とも相性のいい、マットな表情もVゾーンに奥行きを与える。トップスはこれ一枚でも精悍な佇まいに。

スニーカーではなく、スエードローファーで格上げ

BRGLIA 1949<ブリリア1949>のコットンパンツは、ポリウレタン3%を混紡した高いストレッチ性も魅力。パンツ専業ブランドらしく、培われたシルエットの満足感以上のものを与えてくれる。足元に合わせたのは、ANDREA VENTURA<アンドレア ヴェントゥーラ>のスエードローファー。ソールがぐにゃりと曲がるほどに、軽くて足なじみのいい一足は、靴であることを忘れさせるほどの快適さ。

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